2019/02/22
イメージ記憶術の落とし穴
ここで、皆さんが気づいていないイメージ記憶術の欠陥を挙げてみましょう。
これを読むことで、イメージ記憶術を取得することはとても困難だということが分かるでしょう。
・想像力が逞しくないとイメージの想定が極めて難しい。
ふたつのイメージを密接にくっつけて明瞭に描く必要があるためです。
(例:徳川家康と明智光秀が相撲をしたイメージ。福田総理と安部元総理が取っ組み合いの喧嘩をしたイメージ。
これらふたつのイメージを明瞭に映画を見ているように瞬時に想像できますか?)
・極めて抽象的な言葉、英単語のスペルや正確な発音やイントネーション、ハングル文字、中国語の特殊な漢字と四声(4種類のイントネーション)科学の専門用語、を具体的なイメージに変換するのは、現実には不可能。
(例:正義→??、形而上→??、発想→??、倫理→??、哲学→??、弾劾→??、キモトリプシン→??、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸→??、摇头→??、伤心→??、抬头→??、欢快→??、fraudulent→??、subsequently→??、prosecutor→??、institutional→??、Phenylthiohydantoin→??、학교→??、공부하다→??、)
「正義」くらいなら何とかイメージできると思いますが、右へ行くに従って段々とイメージが困難となり、中国語の特殊な漢字、中国語の四声(4種類のイントネーション)英単語のスペルや発音やイントネーション、韓国語のハングル文字と発音となると、あなたは具体的なイメージを想い浮かべることできますか?
イメージ記憶術では、これらをすべて記憶することは、もはや不可能でしょう。
これを記憶できるのが、ゴルゴ式記憶術の真骨頂なのです。
・記憶術で記憶したことを想起する際に、具体的イメージから抽象的な言葉に復元することが難しい。
(例:正義→正義の味方のスーパーマンに変換して記憶した。
しかし、暫く時間が経過するとスーパーマン→???、『正義』が出て来ない!)
・論理的な処理を必要とする情報が扱いにくい。
イメージの繋がり方が、非合理的な結びつきが多いためです。
(例:コショウを母親に振りかけていて、その母親が痩せるサンダルに噛みついていて、その痩せるサンダルで医者を殴っていて、その医者がキューピー人形に抱きついていて、そのキューピー人形に黒猫が噛みついていて、その黒猫に浜田省吾がキスをしていて、その浜田省吾がワインを飲んで泥酔している非合理的で滅茶苦茶なイメージ結合状態。→
「工業所有権の保護は、特許、実用新案、意匠、商標、サービス・マーク、商号、原産地表示または原産地名称および不正競争の防止に関するものとする。」)
この滅茶苦茶で複雑な論理的に何の意味もないイメージ結合状態から、論理的な文章を思い出すのは、非常に困難です。
・長期記憶としての知識として定着しない。
一夜漬けの記憶のように試験が終わるとパーッと忘れ易いです。
論理的処理を得意とする左脳がイメージ記憶術で取り入れた非合理的イメージを拒否し、右脳と左脳の双方に記憶が分布しないためにすぐ忘れてしまいます。
・年齢を重ねるほど、イメージ結合記憶術は習得が困難になる。
イメージ結合法に向くタイプとは、直観像が長時間持続し、右脳が非常に発達した映像記憶に長けた脳の持ち主です。
もしくは、小学生から中学生までの右脳が比較的柔らかい時期の方に向いている方法なのです。
・瞬時に思い出すことが難しい
言葉Aと言葉Bをイメージ記憶術で記憶する場合、言葉A→イメージA、言葉B→イメージBと変換して、さらにふたつのイメージの結合イメージを作ります。
つまり、言葉Aと言葉Bは、間接的に結びついているので、言葉A→言葉B、あるいは言葉B→言葉Aのように直接的に発想できません。
一番の欠点・・・・それは
たとえイメージ連想記憶術を使って弁護士の試験を合格して、資格を取っても法律内容を理解できていないということです。
そのため、専門職として食べて行くことは難しいのです。
どうしても、後で猛勉強して理解記憶にまで昇華する必要が出てきてしまうのです。
これではカンニングペーパーを使って合格するのと、大して変わらないような気がします。
カンニングペーパーは、試験が終われば、知識として何も残らないからです。
あなたの貴重な時間を、このような無駄な作業で浪費して良いのですか?
中身のない記憶に大切な時間を使っていませんか?